第12回 組書道コンサート

私は,犯罪被害者及びその家族の苦しみや悲しみに思いを致し,再犯・再非行の防止に資する教育・指導に従事しながら,書道を続けてきました。非行を犯した少年たちが真に社会復帰するためには,社会の御理解と御協力が必要不可欠であることを認識し,少年鑑別所や少年院が地域社会に受け入れられるよう,地域社会の一員として信頼を得られる存在となるように努めてきました。佐世保市でのある少年事件を機に「子供たちを事件の被害者にも加害者にもしないように地域のみんなで考える機会ができれば」と思い,組書道コンサートを開催することとしました。
水上裕子(音楽)
武蔵野音楽大学ピアノ科卒業。1988年オーストラリアでデビューする。ロシアモスクワ音楽院で研鑽を積むもクーデターに遭遇してしまう。「芸術性と大衆性」を合わせ持つアーティストとして,日本はもとより欧米・アジア各国にも活動の舞台は拡がっている。世界で活躍するピアニスト。
天本浩義(書道)
福岡教育大学卒業,京都大学大学院法学研究科修了。1993年在ルーマニア日本国大使館勤務。欧米・アジア各国を見聞し,96年3月ルーマニアにて書作品集「帰郷」を発表し,同年帰国。現在,那覇少年鑑別所次長。