列島に地方のエネルギー 各地で文化プログラム  2020年東京五輪・パラリンピック開幕まで約1年。大会を盛り上げ、地域を活性化するため各地で開かれ...

共同通信

 2020年東京五輪・パラリンピック開幕まで約1年。大会を盛り上げ、地域を活性化するため各地で開かれる文化プログラムも終盤に入る。前文化庁長官で、大会組織委員会の文化・教育委員会委員長を務める青柳正規さんは「20年は地方で文化プログラムがいっぱいの年。列島が地方の文化のエネルギーに包まれます」と期待を語る。
 文化プログラムは20年春以降、大型企画がめじろ押しとなる。柱は同組織委の「東京2020 NIPPONフェスティバル」。国際交流、共生社会、東北復興などをテーマに、計四つのイベントが組織委主催で実施される。さらに、組織委が地方自治体と共催する計30以上の大型文化プログラムを行う予定だ。
 「文化プログラムは地方こそ主役」が青柳さんの持論。だが各地への浸透はいまひとつで、「教育や文化も重んじるオリンピック精神は脇に置かれがち」なのが実情という。文化プログラムを含め芸術文化事業を推進する「アーツカウンシル」のような組織が日本国内に普及していないことも、その一因とみる。
 経済の低成長や未曽有の財政赤字、少子高齢化などで将来への不安が広がる現在の日本だからこそ、「文化プログラムが重要」と青柳さんは強調する。「GDP(国内総生産)などの経済指標に反映されない『富』が、地域に蓄積されてきた。こうした豊かな富に気付き、地域の誇りと活力を取り戻すのに、文化プログラムが役立ちます」
 個性的な文化プログラムが、地方にもっと生まれてほしいと青柳さんは望む。「文化の富を手にした地域の人は、経済だけに寄りかかることなく、豊かな未来を切り開いてくれるのではないでしょうか」