劇団四季ミュージカル/「エビータ」
2018年7月に永眠した劇団四季創設者で演出家の浅利慶太を悼み、「浅利慶太追悼公演」として行う「エビータ」の公演。数多い海外翻訳ミュージカル作品の中で、1982年に浅利によるオリジナル演出で日本初演を飾って以来、より深く主人公エバ・ペロンの人生を掘り下げ、重厚な人間ドラマと昇華させた決定版。作曲家A・ロイド=ウェバーと作詞家ティム・ライスのコンビによる最高傑作と言われる作品。アルゼンチンの貧困と社会の歪みが生み出したエビータという偶像に視点を置いた、ハロルド・プリンスの手によるドライな演出のオリジナル版を演出家浅利慶太は、それを独自の視点で魅力的な奥行きのあるものへと咀嚼し、一人の女性の人生という視点から描ききった作品。