第3展示室 特集展示「印籠とたばこ入れ」

当館は、平成25年度に根付・印籠・袋物のコレクション(H-1869)、平成28年にたばこ入れ(H-1904)、平成30年度には印籠及び印籠箪笥(H-1923)を相次いで受贈しました。そこで今回の特集展示は、館蔵資料の中から、男性の装身具である印籠とたばこ入れをとりあげて未公開資料を中心に展示します。
武家や一部の裕福な町人男性が佩用(はいよう)する携帯用の薬入れとして、近世初期から急速な流行をみた印籠、喫煙の習慣の広まりとともに、町人を中心とした庶民のあいだで普及したたばこ入れは、ともに機能とデザイン性を兼ね備えた装身具として愛好されました。本展示では、多様な素材や工芸技術、装飾デザインなどを解説しつつ、都市を中心に華開いた豊かな生活文化の一端をご紹介します。